ストロング系チューハイ怖いんだよなんとかしてくれ
混濁した意識の中、急激な腹痛で目を覚ました。トイレに駆け込んだあと部屋に戻ると、テーブルの上には大量の冷凍食品やお菓子を暴食した形跡があり、それを見て吐き気が一気にぶり返してきた。ラップトップが開きっぱなしで、どうやらちょっと仕事もしていたらしい。頼まれてもないのに?意味不明だ。そしてその脇にはストロング系チューハイの350缶1本が、ぽつんと鎮座していた。
ストロング系チューハイは、普段絶対に買わないようにしている。なぜなら、1年ほど前に初めて飲んだときに盛大に体調を崩し、白湯を何度も胃に入れては吐くというセルフ胃洗浄を半日かけてやっと生還したという経験があったからだ。
当時はストロング系の恐ろしさを知らないで、ビールを飲むようなペースで飲んだからそうなったのは事実。ただ、あの時の本能的な恐怖はなかなか拭えず、宅飲みの場などでその場にあっても手を付けず、勧められてもシレっと回避していたのだ。
でも、今日何を血迷ったのかひさびさに飲んでしまった。冷蔵庫のなかに一本取り残されていたのだ。(おそらく依然友達が家に遊びに来た時に買ってきてくれたものがそのままだったのだ)
350缶を1本だけ、自宅で、自分のペースで飲める。誰にも迷惑を掛けようがない、という後ろ盾はあったのだ。でもこれ今考えてみると、最近流行りの「オンライン飲み」で一気にアルコール依存症が加速する話と同じ原理で、どんな場であれ、飲酒の際に気が緩むとろくなことがない。ゆっくり飲んだところで、悪質なアルコールがゆっくりと体を蝕むだけであって、ラインを超えればタガは外れる。
それで気づいたらベッドで眠っていた、それだけといえばそれだけの話なのだが、私は一応手元のiPhoneでSNSを一通りチェックした。調子に乗って誰かにイタ電をしていないか、ツイッターで暴言をまくしたてていないか、インスタで誰かを傷つけていないか。
「酒が人をダメにするのではなく、酒が人を暴く」みたいな言説が存在していて、まあそれは基本線そうだろうと私も同意するのだが、今まだ続く吐き気を抱えながら言うと、ストロング系についてはこれが当てはまらないと思う。あれは、違う私を作り上げてしまう代物だ。
昨年末くらいに、フェイスブックで「ストロング系チューハイは違法ドラッグとして考えてもよいのではないか」という投稿が話題になり、私も目を通した。(facebook.com/matsumoto.toshihiko/posts/2647659768647332)
薬物のことはよくわからないので比較しようがないが、人格が大きくブレるという点では近しいだろうし、巷のアルコールとはわけが違うんだぞという点で私は大きくうなずける。普段こんなこと思わないのだが、なるべく多くの人にこの事実を共有したいという啓蒙的な気持ちにさせられる。
例えば、自分にとって大切な人(友達でも恋人でも家族でも)がストロング系を何本も積極的に飲んでいたら本気で止めにかかると思う。もし子どもを育てることになったら、「大人になってもストロング系は飲んじゃいけませんよ」と諭すと思う。その人が急にヘビースモーカーになるよりも怖い、だってストロング系は煙草のように文化的な営みといった文脈も一切なく突然登場し、その健康被害については未知数じゃん…。
ちなみにネットで「ストロングゼロ文学」や「ストゼロ構文」と検索すると、ストロング系チューハイにまつわる悲喜こもごもな短文が味わえる。
なかでも私が一番パンチ強いと思ったのがこれ↓
138 番組の途中ですが\(^o^)/ (アウアウウー Sacf-Jp9y) 2019/11/12(火) 11:54:20.03 ID:X0+66FhGa
ストロングゼロの氷結のストロングゼロのウォッカ入ってるんだけど、この氷結のチューハイ毎日ではないけどかなりのペースで飲むと2本
今も例えば月曜日とかだと氷結でストロングゼロ飲んでって感じで飲んでるから人気になるんだと思う
楽でいろんな味だしね
最初は「意味わかんねーよww」と笑っていられたけど、今日ばっかりは恐怖が勝る。